高齢者の心をつかむIoTの体験と要望
意外と難しいシニアビジネス!
時代とともにシニアも進化している!?
ネットショッピングの世帯利用率は過去約10年間で全年代で上昇しています。
ネットショッピングの個人利用率は全年代平均で7割を超えています。
年代別にみると、60代以上の利用率は30代や20代以下の利用率をやや上回っており、少なくともインターネット利用者に限定する限り、シニア層のインターネット利用者が他の年代のインターネット利用者に比べてネットショッピング利用に消極的という事実は見られないです。
ということは、シニアの中でもネットやITに慣れた人がどんどん増えて、使えるのが当たり前になるのも近いと思います。街中でおばあちゃんがスマホを使っているのを見る機会も増えてきてます。
<ネットショッピングの利用率>
そんなネットの時代に出てきたのが、「デジタルシニア」です!
そう呼ばれる所以は、シニアの9割がデジタル端末(ケータイ、スマホ、パソコン)を所有しているんです。
※ICT:「Information and Communication Technology(インフォメーション アンド コミュニケーション テクノロジー)」の略語で「情報通信技術」のことで、デジタル通信端末も含みます。
これは、シニア=「デジタルやIoT機器は使えない、使わない、持たない遠い存在」という概念を払拭する事実になります。
IoT視点で考えるシニアビジネスとは
IoTはネットにつなげるだけでなく、使う方に何かしらかの「いいこと」がないと、ただネットにつなげるだけではもったいないことになってしまいます。
それはシニアに限らず、子どもなどその他の場合でも同じです。
しかしながら、シニアビジネスの難しいところは、使う本人のシニア(親やその親)は、人生の先輩であることが多く、もちろんヒトですので、プライドもあります。
ですので、「ただ見守る」とか「ただお世話する」だけでは受け入れてくれません。逆に、「年寄り扱いするな」「子どもに迷惑はかけない」など抵抗感を生んでしまいます。
いま、「高齢者の見守り」サービスが流行っており、実証実験からサービスまでたくさんありますが、どれも見守られるシニア個人の抵抗感を生むサービスにしかなっていません。
そうなると、親のことを考える子どもがそのサービスを使いたくても、肝心のその親が受け入れてくれないのが問題となります。
ではどうしたらいいのかというところを、個人的に妄想してみました。
それは、シンプルに「シニアの方が使いたくなるようにする!」というのが肝になります。
使いたくなるタイプは2つあります。
① 楽しさ、ワクワク感を創りだすエンジョイタイプ
やはり、楽しさは年齢関係なく、行動を起こさせてくれます!
具体例としては、「まごチャンネル」がわかりやすいです(^^)
おじいちゃん、おばあちゃんの生きがいになる「孫」をテレビ番組のチャンネルの一つにしてしまうという画期的なサービスは、抵抗するどころか、喜んで受け入れてくれます。
そして、写真を見てくれていることが通知されるので自然と見守りにもつながるという感動のサービスです!
その他にも、「Moffバンド」は、使う方の年齢を絞らないで、楽しさやゲーム性を持たせながら、例えば、シニアの方が使うと、結果的にリハビリやロコモ予防トレーニングになるというウェラブルデバイス(身につける端末)もあります。
② 困りごとを解決してあげるニーズタイプ
年を取ってくると誰もがもつ困りごとがあります。それを身内や子どもに頼らなくても解決できることで使ってもらえるようになります。
特に、シニアはプライドももちろんありますが、「子どもには迷惑をかけたくない」という親心が働くのが常だと思います。
具体例としては、排泄予知ウェアラブル「DFree」があります。
このウェラブルデバイスは、排泄で困ったことがある人に対して、排泄のタイミングを自分で気づくよりも前に検知し、スマホアプリで知らせてくれます。
結果的に、シニアでも身内や子どもに頼ることなく、使えるIoT製品・サービスになります。
その他には年を取ると物忘れも多くなるので、「なくすを、なくす」MAMORIOなどなど、具体例をたくさんあげて説明したいところですが、長くなってしまうので今日はこの辺にしたいと思います。
年配の方の気持ちも考えた「楽しくなる」「困ったを解決」「年齢関係なく、結果、シニアも便利」がポイントですかね!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
【関連URL】
・総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)
・2016‐06‐29 アクティブシニアのICT利活用生活の検討 NO.1 株式会社NTTドコモ モバイル社会研究所]
・Moff