技術革新で第4次産業革命が起こす経済社会の大変革
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2020年の東京五輪オリンピック・パラリンピックまで、あと3年とカウントダウンです!この3年の間の世界的な技術進歩はさらに激しくなり、オリンピック観戦も今では考えられないことになっているはずです!。。。妄想ダイスキOKstyleです!
昨日に引き続き、内閣府が発表した平成29年度 年次経済財政報告の第3章を読み解いていきます。
内閣府の企業意識調査によると、IoT・ビッグデータ、AI、ロボット、3Dプリンター及びクラウドのうち、いずれか一つでも2017年2月時点で既に導入していると回答した企業が全企業に占める割合は36%となっているそうです(第3-1-10図(1))。しかしながら、導入済みで最も多かったのが「クラウド」と、世界的にも普及していて技術革新というにはインパクトが薄い印象です。
IoT・ビッグデータの活用は、「商品企画・研究開発」、「販売・プロモーション」及び「製造・生産」において進んでいます(第3-1-11図(1))。
技術の特性上、
「IoT」はモノをインターネットにつなぐ(=データを取得、位置を把握など無線での状況把握)、
「ビッグデータ」はIoT技術が出てきたことでこれまで取れなかったデータも詳細に、そしてリアルタイムに取得・蓄積ができ、膨大なデータ量になっていますが、
IoTとビッグデータの単体だけではイノベーションを起こすのが難しく、AIを組み合わせてデータを活かして、これまでできなかった分析や計測などアルゴリズムを掛け合わせることが重要になります。
この報告書の中で、諸外国も含め、新規技術を活用した具体的な事例が下記3点で整理されています。
第一は、財・サービスの生産・提供に際して、IoTなどにより集積したデータの解析結果を様々な形で活用する動きである。具体的には、製造業者による自社製品の稼働状況データを活用した保守・点検の提供、ネット上での顧客の注文に合わせたカスタマイズ商品の提供、ウェアラブル機器による健康管理、医療分野でのオーダーメイド治療、保安会社による独居老人の見守りサービスの提供などの事例がある。
第二は、AIやロボットの活用である。具体的には、AIを使った自動運転の試行実験、AIを活用した資産運用、介護などでのロボットによる補助の活用等の事例がある。また、医療分野では、過去の診断データから患者の治療方針を提示するAIが開発されている。
第三は、フィンテックの発展である。フィンテックとは、金融を意味するファイナンス(Finance)と技術を意味するテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語であり、主に、ITを活用した革新的な金融サービス事業を指す。具体的には、取引先金融機関やクレジットカードの利用履歴をスマートフォン上で集約するサービスや、個人間で送金や貸借を仲介するサービス、AIによる資産運用サービスのほか、信用情報をAIで分析して信用度を評価することで、伝統的な銀行では貸出の対象にならないような中小企業や消費者向けに迅速に融資を行うサービスの提供などが可能となっている。
そして、新規技術のアイディアを生み出す&イノベーションの波を起こすのに参考になるのはアメリカから始まったシェアリングエコノミーです。
代表的なのは、Airbnbの民泊やUber(ウーバー)の配車サービス、日本で最近流行りつつあるUberEATS(ウーバーイーツ)のお料理配達サービスのようなスマートフォン(スマホ)の手軽さを活用したサービスです。
シェアリングエコノミーのサービスは、新規技術とパッと見は無縁のような感じがしますが、配車や配達サービスではクルマや自転車など移動するモノがリアルタイムで位置情報を発信し、手配や注文とマッチングするIoT技術を活用することでサービスが成り立っています。
そういう現状から日本政府は2017年6月に決定した「経済財政運営と改革の基本方針2017」において、Society 5.0(超スマート社会)の実現を目指した取組を打ち出しています。
Society 5.0とは、「サイバー空間の積極的な利活用を中心とした取組を通して、新しい価値やサービスが次々と創出され、人々に豊かさをもたらす、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く人類史上5番目の社会」と定義されています。
ちょっと小難しいですが、日本政府が今後、積極的にIoT技術を活用したサービスを普及させる政策を打ち出すという宣言みたいなモノです。
少子高齢・人口減少が進む日本は、活き活きと暮らせる豊かな社会を実現するために、IoTの普及などにみられるシステム化やネットワーク化の取組を、ものづくり分野だけでなく、様々な幅広い分野に広げ、経済成長や健康長寿社会の形成などにつなげることが重要となってきます。
その一方で、AIやロボット、IoTによって既存の労働が代替されて労働需要が減少するのではないかということも心配しているようです。今後、確実にジェットコースターのような勢いで人口が減っていく日本では、技術革新を加速させて人手不足を解消して、これまでかかっていた人件費を代替サービス需要に循環させていくことが先決だと思います。
そうすれば、人件費(生涯賃金)を上回らない革新的なIoT技術を活用したサービスであれば、人手不足を補って、新しい需要・サービスを生みだして、サービスを受ける側のコスト削減にもつながります!一石三鳥ではありませんか(^^)
今回はだいぶ長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうござました!日本政府もIoTビジネスを応援してくれるということで大興奮でついつい小難しい解説になってしまいましたが、妄想を膨らませていきましょう!
それでは明日はIoTビジネスのスタートアップに活用できる制度を紹介します(^^)
<冒頭の産業革命について>
第1次産業革命:18世紀末以降の水力や蒸気機関による工場の機械化
第2次産業革命:20世紀初頭の分業に基づく電力を用いた大量生産
第3次産業革命:70年代初頭か らの電子工学や情報技術を用いた一層のオートメーション化
第4次産業革命:IoT、ビッグデータ、AI、ロボット等のコアとなる技術革新を原動力とした経済社会の大変革