投手の投球を簡単にデータ化するIoTスマート野球ボールが登場
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あらゆるモノをネットにつなげる「Internet of Things」(IoT)を毎日考えている妄想ダイスキOKstyleです。
甲子園での様々な注目選手からプロ野球界ではドラフト、クライマックスシリーズから日本シリーズとメジャースポーツの野球は、イベントが目白押しです。
そんな中、ほぼ同時期に野球界にIoTで革命を起こす新商品の発表が3つありました!
①世界初のスマート野球ボール、 ストライク(Strike)が日本上陸
プロ野球の計測技術を誰でも手に入れられる、まさに「スポーツIoTの革命」です。
スポーツテック・ベンチャーのJingleTek(ジングルテック)が、日本市場に進出です。初製品として投球データを計測できる「スマート野球ボール・ストライク(Strike)」を2017年7月27日から9月30日まで、クラウドファンディングプラットホームMakuakeで先行予約販売をしていました。
目標額50万円に対して、結果は、120名のサポーターで、1,966,860円の支援金額、目標達成率393%と大成功でした。
勁格貝爾運動科技(ジングルテック)株式会社(本社:台湾)は、スポーツテックを中心として技術を開発するベンチャー企業です。
2016年に設立して、初製品としてスマート野球ボールStrike(ストライク)を開発し、2016年後半、米Kickstarterでもクラウドファンディングを行い、現地で良い評価をされました。
今年は、日本市場への進出の第一弾としてMakuakeで先行予約販売を開始し、日本でも良い結果を出しています。
②ミズノ センサー内蔵型野球ボール 「MAQ(マキュー)」を開発
2017年9月4日、ミズノはセンサー内蔵型の野球ボールを用いて回転数や速度を分析するシステム「MAQ(マキュー)」を開発し、2018年春をめどに発売すると発表しました。
愛知製鋼の超小型磁気センサー「MIセンサ」をボールに内蔵し、投げるだけでスマートフォンなどの専用アプリケーションから回転数などを確認できる。MIセンサは腕時計や携帯電話など向けに生産実績があり、愛知製鋼は今回の野球ボールへの応用を含め、さまざまな業種への用途開発が見込めるものと考えています。
MIセンサは毎秒50回転まで測定できる磁気センサーで、ボール内の樹脂ケースにMIセンサや無線送信回路などを収容しています。ボールが地磁気の中を横切ることで回転数、回転軸、速度を測定します。
消費税込みの想定価格は21,384円で、充電器が16,200円となっています。
ミズノは商品化に向けて今秋からプロ野球の球団などで試験を行い、球種なども判定できるようにしたい考えです。
※愛知製鋼は、2001年にMI素子を開発。腕時計やスマートフォンなど向けに累計1億4000万個以上の生産実績がある。
ミズノでは、「MAQ」より前にもセンサー技術を活用した野球バットスイング解析システム「スイングトレーサー」(2015年5月発売)をビジネス展開しています。
今後、IT技術の活用でスポーツライフをより快適にするための研究開発を進めて、さらにスポーツ分野と健康分野での展開が期待されます。
「MAQ」の仕組み・機能
■硬式球と同じ使用感
ボール中心部に専用センサーを内蔵しています。硬式球と同じ仕様(質量・バランス、材質)のため投球時の違和感はありません。また、センサーをポリカーボネート製カプセル及びシリコーンゲルで固定することで、耐衝撃性を高めた構造にしています(特許出願中)。
カプセル内には、日立マクセル株式会社(京都府乙訓郡、取締役社長 勝田善春)のコイン形リチウム二次電池を内蔵しています。共同開発中のワイヤレス充電器に置くだけで充電でき、繰り返し使用が可能です。■高感度磁気センサー「MIセンサ」による幅広い数値計測
回転検知およびスピード測定用のセンサーには、愛知製鋼株式会社(愛知県東海市、代表取締役社長 藤岡高広)製の高感度磁気センサー「MI(エムアイ)センサ」を採用し、同センサーとその周辺回路を愛知製鋼と共同開発しました。ボール回転に伴う微弱な地磁気変動を高速測定することで、回転数に関する詳細なデータを取得し、毎秒50回転に迫るプロ野球選手の投球を検知可能です。また、同センサーの特長である、超小型・低消費電力を活かし、センサーモジュール全体の小型化を図ることで硬式球の中心材部分への内蔵を実現しました。■専用アプリケーションについて
「MAQ」を使用するための専用アプリケーションはトンガルマン株式会社(大阪府大阪市、代表取締役社長 水野博之)と共同開発しています。
③アクロディア 投球データを計測できる硬式野球ボール「Technical Pitch」販売開始
2017年9月25日、株式会社アクロディアは投球データを計測できる硬式野球ボール「Technical Pitch」の販売を開始しました。
アルプス電気株式会社の9軸センサー(3軸角速度センサー、3軸加速度センサー、3軸地磁気センサー)を内蔵しており、ボールの回転数や回転軸、球速、球種、変化量、腕の振りの強さ・時間を計測し、スマートフォンから確認できるのが特徴です。
また、開発には、元巨人軍の中村稔氏がアドバイザーとして携わるなどプロ目線での仕様も製品に活かされています。
センサーで取得したデータは、測定用のAndroid/iOSアプリを使って閲覧可能で、計測したデータは同時にAWS(Amazon Web Services)にアップロードされるため、属性ごとの投球データの解析もできます。
投手が構えてからボールを離すまでの動き・強さを計測する「投球モーション」機能も備えており、ストレートや変化球での腕の振りをユーザーごとに分析することが可能で、球種ごとの癖を把握でき、とても便利です。
ボールの外形寸法は22.9~23.5cm、重量は141.7~148.8gで硬式野球ボールと同じ重量、硬さになります。9軸センサーを、一般的な硬式球に利用されるコルク芯と同サイズ・重さでまとめてることで実現でき、また、一般的な野球ボールと区別をつけるため、縫い目には青糸を採用するなど工夫を施しています。
■取得データ
回転数: 投球期間のボールの回転数を計測
回転軸(Tilt:傾き): ボールが水平面に対し、どの角度で回転しているかを計測
球速: 投球期間の球速を計測
球種: ストレート、変化球などの球種を判別
変化量: ボールの上下左右(独自の値)の変化量を計測
腕の振りの強さ、時間: ボールをリリースする際の「強さ」と「構えてからリリースするまでの時間」を測定■ボール本体
本体質量 141.7~148.8g 本体外形寸法 22.9cm – 23.5cm 3 次元モーションセンサー 角速度センサー(3 軸) 加速度センサー(3 軸)
地磁気センサー(3 軸)
実使用投球回数(常温) 1 万球(参考値であり保証するものではありません) 通信方法 Bluetooth 4.1 対応 通信距離 見通しの良い場所で約 20m (参考値であり保証するものではありません) 使用温度範囲 5℃~35℃ (参考値であり保証するものではありません) ■測定アプリケーション
対象: OS Android 5.0 以降、iOS 9.0 以降
対象端末: Bluetooth low energy をサポートしている iPhone および Android スマートフォン
ほぼ同時期にセンサーを搭載した野球ボールの発表が3つも出てきたのには驚きました。いろいろなところにIoTが広がっていて、ますます可能性無限大ですね(^^)
それでは今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
【関連URL】
・Makuake「スポーツのIoT革命!投球データを計測できるスマート野球ボール (ストライク)」
・Mizuno ニュースリリース「野球ボール回転解析システム「MAQ(マキュー)」プロトタイプ完成」
・愛知製鋼株式会社ニュースリリース「MIセンサを応用したボール内蔵センサモジュールをミズノと共同開発」
・株式会社アクロディア プレスリリース「アクロディア、“野球に IoT 革命を巻き起こす” 新製品―野球ボール「Technical Pitch」発表!」