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やればできるDIYでIoT化しちゃう事例 #48

工場改善#47

工場改善#47

50円のセンサーでIoT化して生産効率アップ!4億円の効果!

日々IoTが脳内を駆け巡っている妄想ダイスキOKstyleです。

工場のIoT化について、みなさんはどういうイメージでしょうか?これまでも日経記事などを紹介してきたものでいくと、設備投資で数億円、導入に半年など大規模な改造になるようなイメージではないでしょうか。

中小企業ではそんな設備投資の余力はないところが多いです!むしろ掛けずに出来るなら掛けたくない、でもIoT化できる人材もいない、というとりあえずやってみようというところまでも行かないのが現実です。

そんな現実を打ち破って、アキバで買ったセンサーを工場に設置して生産性を上げたのが、旭鉄工さんです。

IoTを使って生産性向上を仕掛けたのは、”IoTの革命児”こと、旭鉄工の木村 哲也社長です!何と言っても、その行動力!展示会で調べたり、色んなところに相談してみたが、どこも高額なシステムばかり、ということで汎用センサーや部品を秋葉原に社長自身が買いに行ったんですから(^^)

そもそもIoT化のきっかけは、取引先からの増産依頼です。嬉しい話ですが、設備投資して対応するのではリスクが高いため、現在の設備で生産性を上げて増産対応ができないか、というところです。そこで生産性を上げるには、国も推進して声高に叫んでいる”IoT”を使ってみようとなったのです。

これまでも色々なIoTの商品を紹介や記事を紹介してきましたが、それはワクワクドキドキものの他にはない新しいモノばかりでした。工場で生産性を上げるためのIoTでは、センサーなどを使って、これまで見えてこなかった機械やヒトの稼動や動作などを正確な数値として見ることにあります。

実際に工場で設置したのが1個50円の光センサーです。これで運転が停止してランプが消えると光センサーが反応し送信機を通して状況が転送されるため、正常運転している稼動時間が正確にわかります

IoT光センサー設置

IoT光センサー役割

そして、もう一つランプがない機械に取り付けたのが、近づくと感知する磁気センサーです。それを取り付けたことで製品1個あたりの製作時間がわかります。ちなみに磁気センサーもアキバで1個250円です(^^;;

IoT磁気センサー設置

IoT磁気センサー役割

これらの汎用センサーで

  1. ラインや機械が正常に動いている割合(稼働率)
  2. 製品1個ができる時間

正確な数字としてわかるんです!

IoT汎用センサーの役割

ここからがIoTの本番です。このわかった数字を元に生産性や効率を改善してこそのIoTなんです!

数値で改善IoT

そのわかった数字で改善したのが、下の土台となる部品に丸い部品を打ち込む工程です。

元の工程(改善前)

改善前は可働率は66%、1個あたり5.1秒、1時間あたり465個を製造していて、目標は1時間あたり600個です!

把握した数字と目標

改善その1 機械からの排出口に傾斜を設け、仮置きのムダを削減しました。

改善前仮置き①

改善後仮置きなし①

改善その2 部品の供給も、コンベアに傾斜をつけて自動供給にしました。

改善後自動補充②

結果、1個あたり0.1秒単位での改善を積み重ねることで出た効果は、

可働率60→80%、

1個あたり5.1秒→3.9秒、

1時間あたり465個→738個

と大幅な生産性向上で設備投資なしで増産対応ができるようになりました!スゴイ、この後からくるゾクゾク感(^^)

改善効果

なんと成果として設備投資は4億円、労務費は1億円の削減に成功したんです!それで、なんとこの実績をもとに中小企業向けのIoTサービス会社を設立しちゃいました。1ラインあたり月額8000円のサービスです(^^;;

”IoTの革命児” 木村社長は言っています。「中小企業こそIoTが必要」だと!

中小企業IoT必要

IoTは、ニュースや新聞などでみる、大規模で、難しい、高いものをイメージしてしまいますが、中小企業でもできるスモールスタートのIoTもあるんです!しかもスゴイ効果が出ているのでマネしない手はありませんし、そういう風にできるんです。

ということで今日はジワリと熱くなって長くなってしまいましたが、ここまでです。最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

【出典】世界は今 JETRO Global Eye、【JETRO】中小企業こそIoTを!

【参考】旭鉄工

【関連URL】

・ものづくりニュースのエントリー

・アペルザ アキバで買った50円のセンサーで4億円の削減効果! 中小製造業のIoT成功例

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