日立製作所 IoT事業の世界展開を加速させる統合新会社「日立ヴァンタラ」発足
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株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、IoT関連で中核となっていたアメリカIT子会社の日立データシステムズと、アメリカビッグデータ解析子会社のペンタホを統合して新会社「日立ヴァンタラ」を立ち上げます。
あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」事業の世界本社に位置付けて海外130ヶ国以上でIoT事業の展開計画を本格化させます。人員は約7,000人と、日立グループ全体のIT人材の約3分の1が集結する大型拠点となります。
2017年9月19日(アメリカ配信)に、日立と日立ヴァンタラ社は、IoTプラットフォーム「Lumada」のアーキテクチャーを体系化し、それに基づく新しいソフトウェア群の市場投入を発表しています。
HITACHIニュースリリース「日立がIoTプラットフォーム「Lumada」の新しいソフトウェア群を市場投入」(アメリカ19日配信、英文リリースの抄訳を日本で20日リリース)
Lumadaの新しいソフトウェア群V2.0の特長は、日立独自のアセットアバター(アセットのデジタルツイン*1)です。
アセットアバターは、企業や工場のアセットをデジタル上に再現し、継続的に測定されるセンシングデータに基づき、アセットの状態や性能に関する知見を迅速に提供します。この方法で、ビジネス、マシン、ヒューマンデータからの知見を得やすくなって、運用システムの死角がなくなり、計測から管理、そして改善にスピーディーに生かすことができます。
また、V2.0では、アセットの管理を簡素化して、IoT導入の時間を短縮します。そして、独自のIoTソリューションとして、制御技術(OT)と情報技術(IT)の両面での日立の幅広い専門性を活用しています。
*1 デジタルツイン: 製品に関するデジタル情報を用いて、その製品の複製(双子)をサイバー空間上に構築するコンセプト。NASA(米国航空宇宙局)が次世代航空機開発において提唱。
アセットとは、「資産、財産、資源、有価物」の意味。<Lumadaのソフトウェア基盤を構成するアップデートされた5つの主要なレイヤー>
Edge(エッジ) 高速生成されるあらゆる種類のデータを、アセットから容易に取り込み、変換し、分析します。 Core(コア) アセット登録、識別、アクセス管理の機能を提供し、アセットアバターの生成を簡素化します。 Analytics(アナリティクス) OTとITのデータを融合し、分析、機械学習、人工知能などを駆使してパターンを抽出します。 Studio(スタジオ) 警報、通知または自動処理プロセスのようなダッシュボードアプリケーションの作成を 簡素化する、事前定義済みのウィジェットを提供します。 Foundry(ファウンドリー) オンプレミスおよびクラウドでの導入を容易にする基盤サービス、さらにセキュリティ、 マイクロサービス、サポート機能を提供します。
海外では、アメリカ・GE(ゼネラル・エレクトリック)やドイツ・シーメンスなどが海外開拓で先行しており、欧米大手に対抗し、各国で需要が増えているインフラ開発などの受注拡大につなげる狙いです。
(HITACHIニュースリリース引用)
日立ヴァンタラ社Chairman 兼 日立製作所執行役専務 小島啓二のコメント「日立は、広範かつ専門的なOTとITの知見を活用したLumadaで、IoT時代のイノベーションパートナーになることをめざしています。本日発表したV2.0の市場投入により、お客さまおよびパートナーは、人工知能(AI)、アナリティクス、アセットアバターを最大限活用することができます。また、日立との協創プロジェクト用の基盤として活用することで、デジタル革新を加速できます。これらにより、日立は独自のソリューションを提供し、IoTプラットフォーム市場を牽引していきます。」
日立ヴァンタラ社Senior Vice President リッチ・ロジャースのコメント
「本日マーケットに投入し、開発者に公開するV2.0に当社は大きな誇りを持っています。日立は、競争の激しいIoTプラットフォーム市場において、Lumadaをより価値を提供できるものにしていきます。我々の目的は、Lumadaを競合ひしめく市場の中で、他のIoTプラットフォームより価値あるものとすることです。Lumadaの究極の目的は、IoTデータの活用を容易にすることにより、日立のお客さまとパートナーに対して、真の価値を迅速に届けることです。当社は、Lumadaの統合されたソフトウェア、ソリューション、サービスを継続的に提供し続けます。今後、すべての日立の機器をLumadaにつなげ、データから付加価値を生み出し、日立グループのすべてのお客さまに価値を提供することをめざします。」
製品提供について
V2.0は一部の機能について地域によってはすぐに提供できない場合があります。詳細はhttps://www.hitachivantara.com/en-us/products/internet-of-things/lumada.html.(英語サイト)をご参照ください。
「Hitachi NEXT 2017」
今回発表したV2.0および関連ソリューションは、9月19日(火)~20日(水)に米国・ラスベガスで開催するイベント「Hitachi NEXT 2017」で展示します。詳細はwww.hitachinext.com(英語サイト)をご覧ください。
<日本国内の展開について>
今回、米国で発表されたV2.0のソフトウェア群は、国内外の日立グループ各社のユースケースを結集し作り上げた、グローバルで統一されたアーキテクチャーに基づいて開発されたものです。日本国内においては、V2.0のソフトウェア群と、すでに提供している各種サービスメニューを組み合わせてLumadaのソリューションをさらに強化していく計画です。日本国内における展開時期や内容など詳細については、随時お知らせ致します。
IoTのソリューションを考える上では、
① モノをネットに繋げて、リアルタイムにデータ計測・解析
② ハードとソフトウェアを組み合わせて創る独自のプラットフォーム
が重要になりますね!
それでは今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
【関連URL】
・日本経済新聞「日立、米に「IoT世界本社」 子会社統合、インフラ強み」2017年9月20日
・HITACHIニュースリリース「日立がIoTプラットフォーム「Lumada」の新しいソフトウェア群を市場投入」(アメリカ19日配信、英文リリースの抄訳を日本で20日リリース)