最速でIoTテクノロジーを身につける方法 無線通信編
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あらゆるモノをネットにつなげる「Internet of Things」(IoT)を毎日考えている妄想ダイスキOKstyleです。
ハンズオン(伴走型)で学べる
「IoT もくもく会(SORACOM と Wio LTE /Grove センサー編)」に2018年3月15日(木)19時から参加してきました!
IoTには不可欠の無線通信をSORACOMユーザーコンソールとSeeedStudio社のWio LTEとGroveセンサーを使って、もくもくと学べたので、レポートします(^^)
① IoTを最速で学ぶ!
IoTを学ぶ方法としては、
本/書籍、
インターネット(コラム、ブログなど)、
オンライン講座、
セミナー/イベント、
勉強会/講座、
などなどがあります!
ある程度、前提知識などあれば、本やインターネットでもなんとかなります。
しかし、IoTは技術専門領域が複数あり、使えるスキルも幅広いため、一筋縄でいきません。
私も上記の方法を全部試してきましたが、なかなか具体的に進まなかったのが現状です。
そこで、今回は、無線通信領域を身につけるべく、アンテナを立てていたら、目の前に出てきた「IoTもくもく会」に迷わず即申し込みをしました。
受けた感想としては、
実践を一通り自分の手でできる上に、
わからないことや想定外のトラブルが起こった時にその場で解決ができて、
インプットとアウトプットを同時に行うことができました!
ということで、約2時間で、Wio LTEを使って、無線でデータを送り、インターネット上で値を表示することができました!
エンジニアを探しながら、自分でやらないといけない身としては、まさに最速!
しかもコスパ抜群の方法です!!
では、どんな感じで学んだのか振り返ってみましょう!
② はじめに
もくもく会とは、
ハンズオンの作業要領に従って、各自のペースで作業を進めるイベントのことです。
他にも、イベントでいくと、
・セミナー … 講義を聞く
・ハンズオン … 講義や指導に従って作業
・勉強会 … 割と曖昧
・ハッカソン … テーマ内時間内にモノを作り切る
などもありますが、自分のペースで消化しながら、インプットとアウトプットを同時にしたかったので、「もくもく会」に初参加しました。
※ご参考までに、Qiitaでもくもく会について書いている方のページから画像を引用させていただきましたm(_ _)m
その他にも、「もくもく会」を選んだ基準として、
・無線通信プロのベンチャー企業SORACOMが主宰
・必要機材も一式無料で貸してくれる(Wio LTE Japan Version、アンテナ2本、USB電源ケーブル、Grove の様々なセンサー、SORACOM Air SIM)
・ 学びたい領域(センサーの値を取得してインターネット上に送信して可視化)で、しかもSIMの設定からブラウザーでのグラフ表示設定などやりたいことが一通り網羅できる。
・LPWAについて別途、質問がしたかった。
の4点などの理由もありました。
③ IoT もくもく会(SORACOM と Wio LTE /Grove センサー編)
前置きが長くなってしまいましたが、もくもく会の内容に入っていきます!
当日の流れとしては、
①SORACOMご担当者から説明 (15分)
②始める前に(モノが全部揃っているか確認)(5分)
③もくもく自主作業(120分)
・開発環境の準備
・ハンズオン
⑴ Wio LTE ハードウェア解説
⑵ Wio LTE と 添付されている microUSB ケーブルで PC と接続
⑶ Wio LTE の “通常モード” と “DFUモード”
⑷ ステップ 1: LED点灯
⑸ ステップ 2: デバイス稼働時間を SORACOM Harvest で可視化
⑹ ステップ 3: 温湿度センサーのデータを SORACOM Harvest で可視化
⑺ ステップ 4: 温湿度センサーのデータを SORACOM Funnel 利用して AWS IoT へ転送
⑻ ステップ 5: SORACOM Beam と Amazon MQ を用いた MQTT Pub/Sub 双方向通信
⑼ おわりに + 片付け
という感じでもくもくしました。
①SORACOMご担当者から説明 (15分)
まずは、「IoTもくもく会」のオープニングとして、SORACOMご担当社のMAXさん(社内ではニックネームで呼び合っているようです)から、当日の流れと、使用する「Wio LTE」の概要、使い方など説明がありました。
その他、MAXさんからはWi-Fi環境設定や進捗確認ができるGoogleスプレッドシートの個々での入力などの説明がありました。
②始める前に(モノが全部揃っているか確認)(5分)
★準備するもの
・パソコン / 1台
- Wi-Fi 接続可能 - USB Type-A ポートが最低1つ以上あり、利用可能なこと
・電力供給が1A以上であること (USB 3.0対応していれば概ね安心です)
・USB Type-C のみの機種につきましては、Type-A への変換アダプタを用意
- OS: macOS(10.11 El Capitan 以上) もしくは Windows(8.1 以上) - ブラウザ: Google Chrome
・有効なSORACOMアカウント / 1つ
- 持っていない場合: 有効なクレジットカード(1枚) と この場で確認可能なメールアドレス(1つ) を利用しSORACOM アカウントの作成 の手順に沿って作成します
下の4つはSORACOMで準備してくれてます(持参でもOK)
・SORACOMアカウントに登録済みの SORACOM Air SIM (nanoサイズ) / 1つ
- 未登録の場合: Air SIM の登録 の手順に沿って登録します
・「Grove IoT スターターキット for SORACOM」
- Wio LTE (本体、 アンテナ2本、 電源兼シリアルコンソール用microUSBケーブル) / 1式 - Grove デジタル温湿度センサー (DHT11) / 1つ - Grove コネクタケーブル / 1つ
※当日、Arduino IDEなどインストールしたりすると、時間がかかるので、事前に準備することをオススメします。
「Grove IoT スターターキット for SORACOM」はもちろん貸し出してもらっています!
個人的に「Wio Node」や「Grove センサー」などは持っていますが、「Wio LTE」はお初です(^^)
貸してもらいましたが、コンパクトでケースも持ち運びやすくてほしくなりそうです。
③もくもく自主作業(120分)
始まってみると、タイトルどおりに、時間の感覚も忘れて、皆さん&私も ”もくもく” と作業に集中していました!
まずはじめに、開発環境の設定があります!
OSごとに設定があるのですが、時間が一番かかりました。
ちなみに私はこの設定で、1時間ぐらいかかっちゃいました(^^;;
ですので、事前に
Wio LTE を使うための開発環境設定をしておくことをオススメします。
設定としては、
①Homebrew
- libusb
②Arduino IDE
- Wio LTE を扱えるようにする定義のインストール - Wio LTE ライブラリのインストール
の2点になります。
設定の仕方については、GItHubの下記リンクをご確認ください。
私はMacOSなのですが、「ターミナル」を使ってインストールするところで、作業要領の結果にならなくて、SORACOMのMotoさんに助けていただきました。
原因は不明でしたが、ターミナルを再起動したら、問題なく完了できました。
⑴ Wio LTE ハードウェア解説
今回、使ったWio LTEについては、はじめにSORACOMのMAXさんから説明がありましたが、ハンズオンの作業要領でも概要だけではない、機器の部位名称や各種センサー、操作説明まで詳しく記載されています。
⑵ Wio LTE と 添付されている microUSB ケーブルで PC と接続
ある程度、扱うものがわかったら、次は操作です。
《知識》Wio LTE の電源ON/OFFの方法
操作としては、Wio LTEの電源のOnOffをやってみます。
⑶ Wio LTE の “通常モード” と “DFUモード”
続いて、Wio LTE は2つのモードを持っています。
モードとしては、
・書き込まれたプログラムを実行する「通常モード」
・プログラムを書き込むことができる「DFUモード」
があります。
進めていくと、頻繁に使います。
《知識》Wio LTE の “通常モード” と “DFUモード”
ここまでが準備運動のようなパートになりますが、意外と時間がかかりますので、一通りの流れを見たり、準備していくとより充実した「もくもく会」ができます。
ちなみに、私はここまでで、約60分を費やしました(^^;;
⑷ ステップ 1: LED点灯
続いて、Wio LTE の内蔵のLEDを点灯させます。
点灯させるためのプログラムが必要になりますが、知識は特に必要なく、Arduinoのライブラリーに入っているSORACOMのスケッチ例を使って簡単にできます。
点灯させると下の写真みたいな感じでできました(写真だとわかりづらいですが、LEDがカラフルに光りました)。
⑸ ステップ 2: デバイス稼働時間を SORACOM Harvest で可視化
ここから、モバイル通信を使って、もくもくします。
通信で送るのは、「Wio LTE の稼働時間」です。送信できているかの確認は、単なるデータではなく、「 SORACOM Harvest 」で可視化されたグラフで確認できました。
モバイル通信する手順としては、下の5つのステップで進めました。
①Wio LTE にアンテナを取り付ける
②Wio LTE に SIM を取り付ける
③SORACOM Harvest の設定をする
④Wio LTEを動かすスケッチ(プラグラム)を作成/書き込みする
⑤実行して、SORACOM Harvest で確認する
ここでまたヘルプポイントがきました!
⑤まできたのですが、データがきていいない!!自分では原因がわからず、Motoさんにヘルプしていただきました。
原因はなんと、nanoSIMの押し込みが甘く、通信ができていませんでした(上の写真はちゃんと刺さってません)。
もう一度ちゃんとnanoSIMをさしたら、本体のLEDも通信点滅になり、SORACOM Harvestにグラフが表示されました(下の動画の本体の点滅を見てもらえればと思います)!
⑹ ステップ 3: 温湿度センサーのデータを SORACOM Harvest で可視化
手順は、
①Wio LTE にデジタル温湿度センサーを取り付ける
②Wio LTEを動かすスケッチ(プラグラム)を作成/書き込みする
③実行して、SORACOM Harvest で確認する
の3つです!ここまでくるとスムーズに進めますが、気づけば時間が。。。
⑺ ステップ 4: 温湿度センサーのデータを SORACOM Funnel 利用して AWS IoT へ転送
AWSのURLやIDは、SORACOMのご担当者が用意してくれていたので、設定をするだけでしたが、設定している途中で21:20をむかえ、終了となりました!
もう少し”もくもく”したかったですが、今度自分でやってみようと思います。
⑻ ステップ 5: SORACOM Beam と Amazon MQ を用いた MQTT Pub/Sub 双方向通信
ここまではできなかったですが、内容だけ共有したいと思います。
このパートは、「本格的な IoT システムの構築」として、データ収集だけでなく、クラウド側からのデータをデバイス側で受信する仕組みを学びます。
やりたかったー(^^;;
⑼ おわりに + 片付け
さいごに、Wio LTEからnanoSIMを取り出して、空のプログラムを書き込んで、初期化します。
あとはケースにしまったら、片付け完了です!
④さいごに
SORACOMのMAXさんから下記の説明や参考になる書籍とイベントの案内がありました!
・今後の費用について
今回、SORACOM Air SIM を使ったので、実際の通信の有無に限らず今日以降、日当たりの基本料金がかかります。
1日10円と、SORACOM Harvestが設定されていると、1日5円追加になります。
私はせっかくなので、使い続けようと思います!
・IoTを学ぶための実践編の書籍の案内
IoTエンジニア養成読本
IoTエンジニア養成読本設計編 IoTシステムの全体像と現場で必要な技術がわかる! (Software Design plus)
やはりこれまでのIoTむけの書籍は下のような全体像に関するものが多く、具体的なところに踏み込まないものが多かったですが、現場の具体的なところに踏み込んだ上のような書籍は参考になりそうです!ちらっと見せてもらいましたが、買おうと思います。
買ったら感想のレポートします!
IoTエンジニア養成読本 (Software Design plus シリーズ)
合わせて、クラウド養成読本も案内していました!
クラウドエンジニア養成読本 クラウドを武器にするための知識&実例満載! (Software Design plusシリーズ)
・IoT技術を学ぶイベントの案内
「SORACOM Tech Camp 2018」
最新のIoT技術を1日で学べる・デベロッパーカンファレンス
IoTについて学べる貴重なイベントです!
SORACOMさんのイベントなので、通信領域メインかと思いきや、そうではなく、
前半部分は「POCデバイスはどう作るのか」などネットにつなげる前の話から入って、
後半部分で、ネットにつなげた後の話をするそうです。
初もくもく会でしたが、良い経験になりました!
それでは今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
【参考URL】
・Qiita もくもく会のススメ